先日、せっせと作ったスマホアプリをビルドしようとしたら、Expo様からまさかの通知。

「月5回のビルド制限を超えました」
…いや、嘘でしょ?って一瞬フリーズしましたよね。
何も考えず eas build
を試した私が悪いんですか?そうですか。
どうやら、ExpoのFreeプランでは .aab
や .apk
のビルドが月5回までという仕様らしく、
「もっとビルドしたければ有料(月3,000円ほど)でどうぞ😊」とのこと。
たかがビルド。されどビルド。
初心者にとっては「えっ!アプリ作ったのに出せないの!?」という小さな絶望です。
とはいえ、Expoは本当に便利です。
React Nativeよく分かってなくてもアプリ作れるし、最初は天国だと思った。
でも――まさかこんなトラップが待っていたとは。
ビルド制限の正体:Expo Freeプランはなぜ「月5回」までなの?
まずハッキリしておきたいのは、この「5回」という制限、アプリの公開数じゃなくてビルド作業の回数です。
つまり、ソースコードから .aab
や .apk
ファイルを生成する処理(ビルド)が月5回まで、という意味。
「そんなのどっかに書いてあった?知らない・・。」
と、思わず叫んだ方。正解です。ちゃんと公式ドキュメントの奥深くに書いてあります。でも読まないじゃん?
(私も読まない。文字が多いから。)
👾 5回のカウント対象になるのは?
行動 | ビルド回数としてカウントされる? |
---|---|
.aab を1回ビルド | ✅ カウントされる |
.apk を1回ビルド | ✅ カウントされる |
ビルド失敗(エラーで止まる) | ✅ カウントされる |
同じアプリを微修正してビルド | ✅ カウントされる |
expo build:android を使う(古いやつ) | ❌ カウントされない |
はい、失敗したビルドも問答無用で1回カウントされます。
つまり、アイコン設定ミスろうが、署名エラーだろうが、「お疲れ様でした!1回です!」という冷たいスタンプが押されるわけです。
初心者が「とりあえず試す」→「失敗」→「修正してまたビルド」……この流れ、完全に5回を溶かします。
「月5回しかビルドできない」=「5個しかアプリを出せない」って本当?
はい、この質問、めちゃくちゃよく出ます。そして――
❌ 違います!全然違います!
そもそも、「アプリを出す」と「ビルドする」は、別のフェーズです。
🔨 ビルド(Build)とは?
あなたの書いたReact Native(またはExpo)アプリのコードを、スマホで動かせるファイル(.aab
や .apk
)に変換する作業。これが「ビルド」です。
📤 公開(Release)とは?
その .aab
ファイルをGoogle Play Consoleにアップロードして、「はい!うちのアプリ出しまーす!」と世界に放流する作業。これが「公開」です。
ここを混同すると、「月に5個までしかアプリを公開できない」という都市伝説が生まれます。
💡 じゃあ実際はどうなの?
例を出します👇
✅ あなたが「東京クイズアプリ」を作って、1回ビルドして
.aab
を作ったとします。
この .aab
は1回しかビルドしていませんが、
- Play Consoleにアップ → 公開OK
- 内部テストにアップ → OK
- 一度削除 → もう1回アップロード → もちろんOK
とにかく「ビルド済みファイル」は、何度でも好きなタイミングで使い回せます。
つまり、「ビルドの回数」=「公開の回数」ではないのです。
🧠 まとめると:
内容 | 制限 |
---|---|
月のビルド回数(.aab生成) | ❌ 5回まで(Free) |
Play Storeに出せるアプリ数 | ✅ 無制限 🎉 |
同じ .aab を使い回す | ✅ 何回でもOK |
ということで、月に5回までビルドしかできないからといって、「Play Storeに出せるのは5個まで」と思い込む必要はゼロです。
では、「複数アプリを作りたい場合はどうすればいいの?」でしょうか。
よし、じゃあ次はアプリをたくさん作りたい人のために――
「じゃあ42個作りたい場合はどうなるの?」という壮大な野望にお答えするセクションです。都道府県ごとにアプリ分けたいとか、やりがちなやつですね。
🗾もし42個アプリを作りたいなら?都道府県クイズ職人の挑戦
さて、ここからは「複数アプリをそれぞれ個別に公開したい」というケースです。
あなたが「都道府県別クイズアプリ」を作っているとしましょう。
埼玉・東京・神奈川…と、全47個。
😇 あなたの理想:
各都道府県ごとに違うアプリを作って、それぞれ個別にPlay Storeに公開したい!
はい、可能です。現実は優しい。
ただし、Expo Freeプランだとちょっと時間がかかる。
📅 Freeプランでやった場合:月5個×9ヶ月で42個達成
月 | ビルドできる数(.aab) | 合計公開可能なアプリ数 |
---|---|---|
1月 | 5個 | 5個まで出せる |
2月 | さらに5個 | 合計10個出せる |
… | … | … |
9月 | 最後の7個ビルド | 合計42個出せた! 🎉 |
つまり、ビルド制限があるだけで、アプリ数の制限は一切ないということです。
ただし、Freeプランでは「月5回まで」なので、1ヶ月に出せるのは最大5個まで。
「よし、全県分を3日で出したろ!💪」
↑ こういう人は、有料プランか、React Native CLIに移行するしかありません。😢
🚨 注意:内容をちょっとでも変えたら、また1回ビルド必要
- アプリ名を変える
- クイズの中身を変える
- 画像・アイコンを変える
これらすべて、「別アプリ」としてビルドが必要です。
逆に、まったく同じ .aab
を複数アプリに流用するのはNGです。Play Storeが怒ります。
「中身違うならビルドし直してよね😡」っていう、Googleのお気持ち。
🎯 まとめ:コツコツ行けば夢は叶う(気が長ければ)
やりたいこと | Freeプランで可能? | 補足 |
---|---|---|
アプリを42個出したい | ✅ 可能 | 9ヶ月かけてコツコツ出せばOK |
今月中に一気に42個出したい | ❌ 不可能 | 有料 or CLIへどうぞ |
各アプリを少しずつ変えたい | ✅ 可 | そのぶんビルド回数は必要 |
全アプリまったく同じ中身で出したい | ❌ ダメです | Play Storeに却下されます |
「大量のアプリを出したい人」にとっては少しハードモードだけど、
時間さえかければ、Freeプランでも目標達成は可能!
ビルド無制限の救世主!React Native CLIという裏ルート
ここで登場するのが、React Native CLI。
そう、Expoを卒業した人たちが住む、野生の世界です。
「Expo Freeはビルド月5回までです」
↓
「じゃあ自分でビルドすればよくない?」
っていう、ちょっとズル賢いけど完全合法な方法。
🛠 React Native CLIとは?
React Native公式の、超ノーマルな開発&ビルド手法です。
Expoみたいな魔法の手助けはありません。そのかわり――
✅ ビルド無制限!
✅ ネイティブコード触り放題!
✅ あなたのマシンが限界を迎えるまで何度でもビルド!
🔥 Expo vs React Native CLI 比較表
項目 | Expo(Free) | React Native CLI |
---|---|---|
ビルド制限 | ❌ 月5回 | ✅ 無制限 |
ビルドの簡単さ | ◎ めちゃ楽 | △ 環境構築が必要 |
カスタマイズ性 | △ 限界あり | ◎ ネイティブコード触れる |
初心者フレンドリー度 | ◎ 優しい世界 | △ 野生の世界 |
開発スピード | ◎ 速い | ◯ 慣れれば速い |
ストア出品の柔軟さ | ◯ 十分だけど縛りあり | ◎ 完全に自由 |
ExpoからCLIへ脱出するには?expo eject
の儀式
npx expo eject
これを実行すると、ExpoのプロジェクトがReact Native CLI形式に変身します。
android/
フォルダやios/
フォルダが生成されて- 自分でAndroid Studioなどでビルドできるようになり
- 当然、ビルド制限は一切なくなります👏
注意:魔法の杖(Expoの機能)は使えなくなるので、ちょっとだけ手間は増えます。
でもその代わり、自由とビルド回数は無限です。パワー系の代償ですね。
CLI環境に必要なもの(チェックリスト)
- ✅ Node.js(入ってるはず)
- ✅ Java(Android SDK動かすのに必要)
- ✅ Android Studio(Gradle含む)
- ✅ 時間と根気(←地味に一番大事)
というわけで、「無料で無限にビルドしたい」というあなたの願い、叶います。
ただし、その代わりに「自分で環境構築という地獄」に向かう勇気が必要。
でも慣れたら強い。めちゃくちゃ強い。
よし、じゃあここで決着をつけましょう。
「Freeで我慢するか、金を払うか、CLIに転生するか」――迷えるアプリ職人たちに送る、選び方ガイドです。
🧭 結局どうすればいいの?目的別おすすめプランまとめ
ビルド制限にぶち当たって発狂しかけたあなたのために、
状況と目的別に、最適な選択肢を整理しておきます。
💰 Option ①:そのままFreeプランで頑張る
こんな人におすすめ:
- とりあえず数個テストしたいだけ
- 毎月コツコツ出していける余裕がある
- 「お金払いたくない」が座右の銘
メリット:
- 完全無料。財布にやさしい。
- Expoの便利機能はそのまま使える
デメリット:
- 月5回までしかビルドできない
- ちょっとミスるともうアウト。チャンスを消費しがち
💸 Option ②:有料プランにアップグレード(約¥3,000/月)
こんな人におすすめ:
- 今すぐ10個以上アプリを出したい
- ビルド回数のことをもう考えたくない
- 時は金なり派
メリット:
- ビルド回数無制限!気分で何回でもできる
- EAS Submitなど、高機能なオプションも解放
デメリット:
- 月額課金が地味に痛い(でも地味にありがたい)
💻 Option ③:React Native CLIに移行して制限ゼロの世界へ
こんな人におすすめ:
- 技術的チャレンジを受け入れられる人
- とにかく無限にアプリを出したい
- ビルド回数にキレて机を叩いたことがある
メリット:
- ビルド回数完全無制限
- ネイティブ機能の自由度が高い
デメリット:
- 環境構築で血を吐く可能性あり
- Expoの魔法機能とお別れ(例:画像キャッシュの自動処理など)
あなたに合った選び方はこれ!
あなたの目的 | おすすめ |
---|---|
数個のアプリを無料で出したい | ✅ Freeプラン |
アプリ量産したい/本番リリースを急ぎたい | ✅ 有料プラン |
とにかく無制限!でも手間はOK | ✅ CLIに移行 |
最後にひとこと
Expoは、初心者にとってめちゃくちゃ優しい環境。
でも、ある日突然、「月5回の壁」にブチ当たる。
その瞬間が来たら――
- 「課金して突き進むか」
- 「CLIに転生して自由を手に入れるか」
- 「月末まで布団にくるまって耐えるか」
その選択は、あなた次第。
ということで、これからはexpoでのスマホアプリ開発を止めて、react native単体で頑張ってみようと思います。
しかし、コードも書けない、環境構築が難しい、全てchatgpt任せ、という問題があります。
でもやるしかない。チャレンジして無理そうだったら、別の方法を考えます。
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